ちょっと今から仕事やめてくる

2017年の日本映画です🇯🇵

第21回電撃小説メディアワークス文庫賞を受賞した北川恵海先生の小説が原作です。
監督は成島出




激務により心も体も疲れ果ててしまった青山隆(工藤阿須加)は、意識を失い電車にはねられそうになったところをヤマモト(福士蒼汰)と名乗る男に助けられる。
幼なじみだという彼に心当たりのない隆だが、ヤマモトに出会ってから仕事は順調にいき明るさも戻ってきた。
ある日隆は、ヤマモトが3年前に自殺していたことを知り……。









ブラック企業で働く青年の社会派ドラマと思いきや
ファンタジー要素溢れるヒューマンドラマでした。

生きていれば何とかなる
自殺してはいけない
死んだ後に残された人の気持ちを考えよう

こうした当たり前のことが改めて胸に突き刺さる作品でした。

結構面白かったです。

主演の工藤阿須加さん…
童顔なマスクのイケメンさんです。
初見でしたがこのお顔、どこかで見たことがあるよなー
なんて思っていたら
この方のご子息でした。



ヤマモト役の福士蒼汰さんは変わらずイケメンで色気がありました…


福士さんってこんな感じでしたっけ?

関西弁を喋る福士蒼汰さんは、水嶋ヒロさんに激似と言われている元カナリア安達健太郎さんにしか私には見えなかったです💦
↓似てませんか??




本作で登場するブラック企業
これって誇張でもフィクションでもなくて
実際によく見聞きします。
私の外来にはパワハラを受けて希死念慮を抱いたクライアントがたくさんいらっしゃいます。
彼らからこうしたブラック企業の実態をよく窺います。
この映画を観てて思わずため息が出ちゃいましたね😩


本作で登場するブラック企業パワハラ部長を吉田鋼太郎さんが演じていました。
いや〜
迫力ありましたね。
あんな上司…います。
おっさんずラブの人です。



青山隆が会社を辞めてエンディングかと思いましたが
その後もストーリーが続き
ヤマモトの真相がはっきりします。
私は途中でオチがわかりましたが。

お薦めの一作です。
是非‼️


グロリアの憂鬱

1984年のスペイン映画です🇪🇸

原題は『¿Qué he hecho yo para merecer esto!!』。
監督は鬼才ペドロ・アルモドバルです。

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グロリア(カルメン・マウラ)は、夫、息子2人、姑と一緒に暮らす見た目は平凡な主婦。
だが長男トニは麻薬の売人、次男ミゲルはゲイ、さらに稼ぎが少ない割に威張りちらす夫アントニオ(アンヘル・デ・アンドレス・ロペス)との関係は冷え切り、どケチな姑からは悪態づかれるなど、家庭は崩壊寸前。
しかも働いても働いてもお金が貯まらず、息子の歯医者代にも困る金銭苦な生活を過ごしていた。
そんなある日、ゲイの歯医者が次男ミゲルを養子に貰いたいと言ったことから、次男を養子に出すグロリア。
その日をきっかけに生活は変わるかと思われたが、毎日飲んでいた薬が麻薬であったことから、彼女の精神状態は日常から逸脱してしまう。
行きずりのセックス、ますます依存していくドラッグ、果てには殺人まで…。
家族はバラバラ、生活もボロボロ…果たしてグロリアの人生の行く末は?

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登場人物全員がクズ
しかも救いようがない家族!
これはもう陰鬱なお話かと思いきや…

思いっきりコメディでした💦

オープニングの剣道場のシーンは??でしたが
ちゃんと後の伏線になっていて

トカゲやら超能力やらハチャメチャな感じではありましたが全て監督の計算づく❗️
お見事でした。


ひどいお話でしたがラストはちょっとだけ救いがあったのでまあ良い作品としておきましょう(笑)


くすんだ原色を基調とした映像は古いスペイン映画らしくて私は好きでした。

お時間があれば観てください✌️


ハイヒールを履いた女

2012年のイギリス=ドイツ=フランス合作映画です🎬

原作はエリザ・リューインの小説『私はアンナ』です。
脚本・監督はバーナビー・サウスクームで、主演のシャーロット・ランプリングの実の息子さんです。



かつて結婚に失敗した独身女性アンナ(シャーロット・ランプリング)は、娘エミー(ヘイリー・アトウェル)に勧められて参加したお見合いパーティでジョージ(ラルフ・ブラウン)という男性に出会う。
すっかり意気投合した2人はジョージの自宅マンションで一夜を過ごすが、翌朝、ジョージは死体となって発見される。
事件を捜査するため現場を訪れた刑事バーニー(ガブリエル・バーン)は、そこですれ違ったアンナのことが気になり尾行を始めるが……。









犯人すぐわかるし
フツーの殺人事件にラブロマンスが絡む、まあよくあるタイプのサスペンス映画だと思っていました。

もっとヒネリが欲しいよね…なんて思いながら観ていたら
まさかの!
終盤に驚愕の結末が待っていました。

ああ、あれが伏線だったんだー
なんて最後にわかりました。

精神科医として早々に読めなかったのは
ホントお恥ずかしい話です💦
↑ネタバレになっていたらすみません🙇‍♀️

しかしながら
いつも目が怖いです((((;゚Д゚)))))))
綺麗なおばあさんなんだけどなぁ。



で、彼女が相手にする男たちがどう見ても全員年下で
母と息子にしか見えなかったのは
私だけでしょうか?

実年齢ではバーニー(刑事)役のガブリエル・バーンはシャーロットの4歳下なのですが
うーん…
シャーロットが老けすぎなのか
ガブリエルが若作りなのか
違和感しかなかったです。



シャーロットは歳の割にはスタイル抜群で
美脚を褒めるシーンが作中にもありますが

年齢を重ねた女性は痩せていると老けて見える

ということなんでしょうね💦

アンナがお見合いパーティーで『アレグラ』って偽名を使っていて

薬の名前やん!

というツッコミは…要らないですね💦

まあまあ面白い作品でした。
キーワードは孤独です。
お時間があればどうぞ。


ボブという名の猫 幸せのハイタッチ

2016年のイギリス映画です🇬🇧

ホームレスのストリートミュージシャンと野良猫の運命の出会いを描いたノンフィクション『ボブという名のストリート・キャット』を実写映画化した作品です。
監督はロジャー・スポティスウッド。



ジェームズ(ルーク・トレッダウェイ)はギターを手に、ストリートミュージシャンとして日銭を稼いでいた。
ドラッグ更生プログラムの最中のある日、彼はヘロインを摂取して病院に搬送される。
退院後、彼が更生担当者ヴァル(ジョアンヌ・フロガット)が用意してくれた部屋に入居すると、どこからか茶トラの猫(ボブ)が迷い込む。
ジェームズは、猫の飼い主を捜そうとしたが、見付けることができなかった……。









薬物依存症の問題を風刺を交えて描いたイギリスらしい映画です。

単なる社会風刺で終わらず
動物愛護や家族問題なども盛り込まれていて
素晴らしい作品でした。

全て実話です。

ボブは本人(本猫)が演じています。
可愛かったです。
表情豊かな無表情…ってなんか矛盾する言い方ですが
そんなお顔の猫ちゃんです。



実際のジェームズとボブ。



悲しいことに
ボブは先日6月15日になくなったそうです😭
享年少なくとも14歳。

第2作『ボブがくれた世界』(A Gift from Bob)も映画化され、今年後半に公開予定だそうです。
ボブ自身が出演しており、これが遺作となりました。

ボブを追悼して7月5日にBSテレ東で本作がオンエアされるそうです。
是非観てください。


ローリング

2015年の日本映画です🇯🇵

茨城県水戸市大工町が舞台の作品です。
監督は冨永昌敬



地元、茨城県水戸市のおしぼり会社に勤務する貫一(三浦貴大)は、行方不明だった元高校教師の権藤(川瀬陽太)と思いがけない再会を果たす。しかし、権藤には10年前に校内で盗撮事件を起こした過去があり、それが原因で教え子たちから罵詈雑言を浴びせられる。
プライドを傷つけられた権藤に追い打ちをかけるように、東京から連れてきたキャバクラ嬢のみはり(柳英里紗)が貫一を好きになり彼のもとから去ってしまう。
やがてかつて権藤が盗撮した動画が、ある芸能事務所を巻き込んだ騒動を引き起こす……。










クズの元教師の転落人生を、独白を交えながら描いた作品です。

コメディなのかシリアスなのか
テーマが希薄で???でした。

冒頭の謎が最後に解けるのですが
プロセスが今一つわかりにくかったです。
なんでそうなったの?
一年の間に何があったの?
予測はつくけど
唐突すぎない?
って感じでした。

主演の三浦貴大さんが良かったですね。
横顔やちょっとした仕草がお母様に
声がお父様にソックリでした。



川瀬陽太さん演じるクズの元教師…
盗撮はクズですが
そんなに悪い人には見えなかったなぁ。
ピーターパン症候群みたいな人でしたね💦



お時間があればどうぞ。
90分くらいの短い作品なので気軽に観れます。


パラサイト 半地下の家族

2019年の韓国映画です。

ようやく観ることができました。
第92回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の最多4部門を受賞した作品です。
監督はポン・ジュノ



半地下住宅に住むキム一家は全員失業中で、日々の暮らしに困窮していた。
ある日、たまたま長男のギウ(チェ・ウシク)が家庭教師の面接のため、IT企業のCEOを務めるパク氏の豪邸を訪ね、兄に続いて妹のギジョン(パク・ソダム)もその家に足を踏み入れる。
正反対の2つの家族の出会いは、想像を超える悲喜劇へと猛スピードで加速していく……。









韓国の格差社会を描いたお話ですが

笑いありホラーあり家族愛ありで
いろいろな要素が詰め込まれた作品です。

ストーリー展開がスピーディーで
あっという間の2時間超でした。

普通に面白かったです。
後味は悪かったですが。

キム一家はひどい家族でしたね。
私欲のために罪のない人を騙しても罪悪感の欠片すらなくて
ああ、これが韓国の闇なのか…と思いました。

特に計画の主導権を握っていた妹ギジョン…
こいつだけは絶対に許せなかったです。
ま、因果応報という結果になりましたが。



最後のオチはすぐにわかりました。

なので、どんでん返し的な面白さはありませんでしたが
途中のハラハラドキドキな展開は面白かったです。

ところで
パク社長の奥様…お綺麗でしたね。
チョ・ヨジュンという女優さんです。
初見でした。
ちょっと天然な役柄でしたが💦




キム一家のお父さん…
どこかで見たことがあると思ったら
先日ご紹介した『タクシー運転手 約束は海を越えて』という映画に主演されていた俳優さんでした。
本作でも運転手役でした。



アカデミー賞受賞作ということで
観ておいた方が良い作品だと思います。
お時間があればどうぞ。

ロッキンハートブレイカーズ

2018年の日本映画です🇯🇵

広島県尾道市を舞台に展開するパンク映画です。
監督は島田角栄



死刑囚の娘ナンシー(中田彩葉)と凶暴なヤクザのゼット(川本三吉)が運命的に出会い、危険なお姫様ごっこが始まる。
サイコパスたちを集めてバンドをつくれ”
“ダムド追田監督(島田角栄)とパンク映画をつくれ”
そんなナンシーが命じる無理難題に忠実に従い、暴走していくゼットだったが……。








Amazonプライムで観ました。

島田角栄監督…私の一押しの映画監督です。

5年くらい前に、知り合いの芸人が出演した『乱死怒町より愛を吐いて』の初日舞台挨拶を観に行ったのが島田監督との初めての出会いです。



渋谷の映画館に行く道すがら
映画のチラシを持って東急百貨店の前辺りで道に迷っていたら
軽ーいノリのお兄さん(おじさん?)が声をかけてくれて映画館まで連れて行ってくれました。
(周りにたくさんの女性を侍らせていました💦)

それが島田監督との出会いです。

以後、彼の作品は全て初日から観に行っていますが
本作だけはスケジュールが合わなくて観に行けてなくて本日ようやく観ることが出来ました✌️

島田監督はInstagramで私の投稿に時々『いいね!』をしてくださいます。毎回すごーく嬉しいです😊




島田監督の作品はどれも最初から最後までワクワク感が止まりません。
本作もその期待を裏切りませんでした。

キーワードは

不条理とロックンロール

でしょうか…

いちいち小ネタが散りばめられていて
彼の作品には芸人さんも多く出演されていますが
極上のコントを観ている気分に浸れます。
血飛沫が本作でもいっぱい出てきますが💦

主演の中田彩葉さんが最初は不気味でしたが
だんだん可愛くなってきます。

ヤクザさんたちも島田監督が撮れば全員可愛くなります。

これは愛なんでしょうか…



島田監督も本作では映画監督役で出演されています。
なかなかキュートでした。




血がいっぱい流れますが
尾道の海と山がとても綺麗です。

かなりお薦めです。
是非‼️