1995年の日本映画です。
監督は若松孝二さん。
原作は第31回女流文学賞を受賞した稲葉真弓先生の同名小説で、実話です。
わずか29歳で逝去した実在の天才的サックスプレイヤー阿部薫と、ポルノ女優でありエキセントリックな小説で一部の熱狂的な支持を得ていた鈴木いづみの過激な愛憎を描いた作品です。
学生運動の盛んな70年代の新宿ゴールデン街のバー。
サックスの天才を自称する薫(町田町蔵、現在は町田康)は、いづみ(広田玲央名)に一目惚れ。
強引にいづみのアパートに転がり込んで来てしまう。
二人は酒とクスリとセックスと芸術論の日々に溺れ、やがて結婚する。
だが、その無軌道な生活ぶりな治ることはなく、むしろ酷くなるばかりだった。
薫は鈴木いづみの魂まで奪い、愛してしまった。
阿部薫と鈴木いづみ…
この作品を観るまでは知りませんでした
こちらが実在したお二人です。
絶望的で退廃的で刹那的なお話でした。
鈴木いづみ役の広田玲央名(現在は広田レオナ)さんがもうぞっとするくらい美しかったです。
阿部薫役の町田康さんは今では作家として活躍されていますが、俳優さんとしても素晴らしかったですね。
ただ…
どう見ても
ロッチのコカドさんにしか見えなかった!
標準語を滑舌よく喋るコッカン(笑)
そして…
昔の新宿ゴールデン街が出ていました。
(2人が出会ったバーは『クラクラ』で撮影されたようです)
阿部薫はブロバリンを98錠飲んで中毒死しましたが、自殺か事故か…未だに不明らしいです。
(映画では事故死のように描かれていましたが)
アルコール依存症でもあったみたいです。
阿部薫のサックスの音源がYouTubeにあったのでUPします。
かなり過激な奏法で、好みが分かれるところではありますが。