私はうつ依存症の女
2001年のアメリカ=ドイツ合作映画です。
原題はProzac Nation
ま、興味があれば観てください…
邦題の『私は「うつ依存症」の女』…
酷いタイトルですね。
監督はエークリ・ショルビャルグ。
『アダムス・ファミリー』のウェンズデーを演じたクリスティーナ・リッチが主演です。
(この作品当時は21歳。現在は40歳になるんですね!)
才能のあるライターとして将来を嘱望されていた彼女は、ルー・リード評でローリング・ストーン誌から表彰されるなど、ルームメイトのルビー(ミッシェル・ウィリアムス)とともに充実した大学生活を送っていた。
しかし、母の過度な期待や音信不通の父との微妙な関係、そして以前から悩まされているうつ症状など、彼女は精神的負担を抱えていた。
さらに、父の突然の訪問がそんな彼女に追い討ちを掛ける。
そして彼女は恋人レーフ(ジェイソン・ビッグス)に救いを求めるのだが・・・
えーと…
まずこの作品は
うつ病を描いたものではありません!
邦題が悪いのよね💦
“Depression”とか“PROZAC”とか出てきますが、
この主人公は
うつ病ではありません!
なので、お間違いないよう。
本当のうつ病はこんなにエネルギーが高くないです。
でもこれを観てみんな勘違いするんだろうなぁ。
だからやっぱり
邦題が悪い!
彼女の状態像をあえて言えば
AC…『アダルトチルドレン』ですね。
↑これは疾患名ではありません。
※アダルトチルドレン…機能不全家庭で育ったことにより、成人してもなお内心的なトラウマを持つ現象あるいは人。
元々は『Adult Children of Alcoholics(アルコール依存症の親の元で育ち、成人した人々)』という意味。
ただ、彼女の家庭のどこが機能不全?って思いました。
離婚していなくなった父親は確かに糞野郎ですが、母親はイイ人でしたよ。
女手一つで子供を育てたら多少は気も強くなるだろうし、感情表出も激しくなる…
そんなこと言ってたら片親で育った子はみんなACになっちゃいますよね?💦
いや〜
娘をハーバードに入れたぐらいだから
立派なお母さんですよ〜
母親役をジェシカ・ラングが演じているのでついついエキセントリックな感じに見えてしまうんでしょうね💦
リジーに病名をつけるとしたら
『境界性パーソナリティ障害』ですね。
(この方々は“自称「うつ病」”で私の外来にもよくいらっしゃいます)
一般の方はあまり関わらない方が良い人たちです。
(なのでリジーから離れていったルームメイトはさすがハーバード!賢明でしたね)
※境界性パーソナリティ障害…不安定な自己 - 他者のイメージ、感情・思考の制御不全、衝動的な自己破壊行為などを特徴とする障害。
具体的には…
また激しい怒り、空しさや寂しさ、見捨てられ感や自己否定感など、感情がめまぐるしく変化し、なおかつ混在する感情の調節が困難であり、不安や葛藤を自身の内で処理することが苦手。
という程度の作品でした。