王様とボク

2012年の日本映画です🇯🇵

やまだないと先生のコミックが原作です。
監督は前田哲。



18歳の誕生日の夜に恋人キエ(二階堂ふみ)と結ばれたミキヒコ(松坂桃李)は、幼いころ事故に遭って以来眠った状態が続いている同級生モリオのことを思い出す。
その後、モリオ(菅田将暉)は12年ぶりに目を覚ますが、心は事故当時の6歳のままだった。
大学進学など将来への不安を感じていたミキヒコは、無邪気なモリオの姿を見て、自由に過ごしていた幼い頃の自分に思いを巡らせ……。









12年の昏睡から奇跡的に目覚める…
ファンタジーなのですが
あまりにもフワッとした内容で
スッキリしない作品でした。

おそらくテーマは

大人になりたくないけどならなきゃいけない苦悩

ってことなんだと思います。

不慮の事故で昏睡状態となって
大人になりたいけど6歳のまま止まってしまって大人になれないモリオ(菅田将暉)に対して

大人なのに大人になりきれていない未熟さを
『大人になりたくない』と言い訳する人たち…
自己中なミキヒコ(松坂桃李)、ニートのトモナリ(相葉裕樹)、勘違い甚だしいトモナリの母(松田美由紀)、ウザいだけで幼稚なミキヒコの彼女キエ(二階堂ふみ

が中途半端に描かれていて

結局何も伝わってこない作品に仕上がっていました。
題材はとても良いのに
ホント残念でした。

皆さんがレビューで書かれているように
ラストも???で

夢オチにしては弱いし

昔のフランス映画みたいな
結末は皆さんが想像してください
は、はっきり言って不要だと思いました。

精神科医として本作を観ても
ツッコミどころ満載でした。
医療監修は入ってなかったのか…

回想シーンを観る限り、事故前の6歳のモリオはとても健常です。
12年後覚醒して
明らかに知能が低下しているし
6歳児というより2〜3歳の感じでした。
長期の昏睡により高次脳機能障害を発症した可能性がありますが
おそらく一般の方にはわかりにくかったと思います。

しかもずっと寝たきりだったのにリハビリもしないであんなに走ったり飛び跳ねたりできる訳がない!
これは素人が観ても???でしょうね。

モフモフの白いパーカーを着た菅田将暉さんが可愛かったのが唯一の救いです。


↑とても演技力のある俳優さんなのに
間違った風に演技をさせられてお気の毒でした。

そして
ファンの方には申し訳ないのですが
二階堂ふみさんって本作に必要だった?
彼女の登場が本作のストーリーを混乱させた元凶だったのではないかとさえ思っています。私感です。
↓声が大きくてうるさい女性は苦手です。



モリオ、ミキヒコの幼なじみであるトモナリについてもう少し丁寧に描いて欲しかったです。
かなり葛藤を抱えており
ニートではありますが一番まともな人のように私には見えました。



いろいろ残念な作品ですが
お時間があればどうぞ。
短い作品です。