夏の妹
古い映画を観ました。
1972年の日本映画です🇯🇵
沖縄が日本に返還された直後にオール沖縄ロケで撮影され
その3ヶ月後に公開された作品です。
監督は大島渚。
素直子(栗田ひろみ)は父(小松方正)の婚約者でピアノの家庭教師でもある桃子(りりィ)と本土復帰直前の沖縄にやってきた。
数ヶ月前、素直子は大村鶴男(石橋正次)と名乗る沖縄の青年から手紙をもらい、自分たちは兄妹かもしれないというので、鶴男を訪ねて沖縄にやってきたのだった。
下船した素直子はさっそく観光客に沖縄語を教えて金を稼ぐ青年と知り合い親しくなる。
実は彼こそが鶴男なのだが、彼は庭先で見かけた桃子を素直子だと勘違いしているので、二人はお互いに気づかないまま、すれ違いを繰り返していく。
三世代それぞれの者たちの思いは交錯し、沖縄の青い空に溶け込んでいく……。
本作も不思議な作品でした。
最初は当時15歳だった栗田ひろみさんのアイドル映画っぽい感じでしたが
やがて沖縄と本土とアメリカの関係がアイロニックに描かれ
一見社会派ドラマ風な様相を帯びてくるのも束の間…
白装束を連想させる着物やスーツを着た大人たちが海辺に集まって下ネタを連発し
あっという間にカオス状態となります。
そして最後はゴダール作品を連想させるような終わり方…
これはある種ホラーでしたね。
このエンディングが私はサイコーに好きでした。
やっぱり大島渚監督はハンパないよなー
っていうのが率直な感想です。
主人公の素直子…これ『すなおこ』とそのまま読みます。
変な名前です💦
新人の栗田ひろみさんの台詞が超棒読みで
70年代アイドル特有の〝あざとさ〟みたいなのが随所に見られ
私はあまり好きじゃなかったです。
普通にビールや泡盛を飲むシーンがあって
今ならこんなのオンエアできないですね💦
見た目がとても大人っぽかったので設定と違ってホントは20歳くらいなのかな?
って思いましたが本物の中学生でした。
(喋り方や仕草は小学生みたいでしたが)
素直子のお父さんの婚約者である桃子は当時20歳でしたが
30代くらいにしか見えませんでした。
今は亡きりりィさんが演じていましたが
すごーく綺麗なんだけど
おばさんっぽかったです。
りりィさんも当時新人で
本作がデビュー作のようですが
いきなり入浴シーンがあってビックリ!
監督含め出演者のほとんどが物故者になっています。
今は何をされているのでしょうか?
監督の奥様である小山明子さんも出演されています。
現在85歳とのこと。
本作ではめちゃくちゃ貫禄ありました💦
まずまずお薦めの作品です。