アスファルト

2015年のフランス映画です🇫🇷

第68回カンヌ国際映画祭特別招待作品です。
監督はサミュエル・ベンシェトリ。



フランスの郊外にある団地。
引っ越してきたばかりの落ちぶれた女優ジャンヌ(イザベル・ユペール)と親しくなった少年シャルリ(ジュール・ベンシェトリ)は、彼女にヒロインよりも90歳の役に挑戦するよう助言する。
一方、車椅子生活を余儀なくされたスタンコヴィッチ(ギュスタヴ・ケルヴァン)は、エレベーターの使用を禁止されていて、人目のない深夜にしか外出できない。
ある晩、彼は出会った夜勤の看護師(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)に、職業はカメラマンだと偽り……。









落ちぶれた女優と親が不在がちな少年、自己中のおじさんと孤独な看護師、不時着したNASAの宇宙飛行士と息子が刑務所に入っている移民のおばさん…
古い団地を舞台にこの3組の男女を描いた群像劇です。

コメディ映画とジャンル分けされていますが
大笑いするような展開はなく
フランス風のシュールな笑いみたいなのは存分に描かれています。

宇宙飛行士が不時着するのはビックリですが
それ以外に派手な展開やどんでん返しはなく

ほんわかブラックコメディ

と表現するのが適切かもしれません。

宇宙飛行士と移民のおばさんのやり取りが私は一番好きでしたね。

おばさんがハマっているドラマの結末を知っている宇宙飛行士が、フランス語と英語で言葉が通じないから、身振り手振りで教えてしまうシーン…
クスッと笑ってしまいました。
ドラマに同じ団地の女優が出ているのかと最初は思いましたがこの3組は同じ団地に住んでいるというだけで全く繋がりません。

さらに
おばさんが宇宙飛行士に
『宇宙ってどんな所?』
って聞いた時に

海のような所で無数の星に囲まれていて
その星には穴が開いていて
その穴から神々が覗いている

という表現が良かったです。



ステキな作品だとは思いましたが
6人の背景がもう少し丁寧に描かれていたら良かったのになぁ…
なんて思いました。

特に少年について…謎が多かったです。
なかなかの美少年でした!
監督の息子さんです。



まずまずお薦めの作品です。