非行少女

すごーく古い映画を観ました。

1963年の日本映画です🇯🇵
原作は森山啓先生の『青い靴』(雑誌発表時のタイトルは『三郎と若枝』)。
監督は浦山桐郎



二十一歳の三郎(浜田光夫)と十五歳の若枝(和泉雅子)が映画館の前で再会した。
三郎は仕事に失敗して職安通い、若枝は酔ってバーの女給のハイヒールを盗み出していた。
若枝は酒飲みの父(浜村純)と冷たい継母(佐々木すみ江)に嫌気がさして、家を飛び出したのだという。
三郎は彼女に勉強を教えてやり、二人の距離は急速に縮まっていく。
盗んだハイヒール代をたてに、不良の竜二に襲われそうになった若枝は、学校に忍び込み金を盗んだ。
三郎は竜二(杉山俊夫)から金を脅し取られた上、若枝の盗みについても知らされ、彼女ことが信じられなくなってしまう……。









北陸の漁村を背景に
貧しさにもめげず冷酷な世間に抗いながらも厳しく明日を見つめて生きる少女のひたむきな青春像を描いた作品です。

全編モノクロです。

作中には内灘闘争についても描かれています。

『非行少女』というタイトルですが
主人公の若枝は結構純粋無垢な子でしたね。

娼婦からハイヒールを盗んだり
学校に忍び込んで給食費を盗もうとしたり(未遂)
火事を出したのも放火とかではなくて単なる過失だし…

喧嘩っ早くて情緒が安定しないのは
単に家庭環境のせいでしょうね。
施設で良い人たちに囲まれて暮らしていたら全然普通の中学生でした。
今時の子供と比べたら大して『非行少女』じゃないのになぁ…

なんて思いました。



それにしても若枝を演じた和泉雅子さん…
お綺麗すぎる!
当時16歳?
めちゃくちゃ色気があるし
昔の女優さんの美しさはもうハンパないですね。

和泉雅子さんと言えば
私が物心ついた頃は
顔中シミだらけの太った冒険おばさんでした💦


歳月とは残酷なものです。

『非行少女』の中の和泉雅子さんは美しさ以上に抜群の演技力で
個人的にはそちらを評価したいと思います。

浜田光夫さん演じる三郎…
なんか優柔不断で頼りなくて
観ていてイライラしました。
21歳の青年が15歳に手を出そうとするのは今なら淫行ですよね。
本作ではキス止まりではありましたが(多分)



それと…
いつも言いますが
昔の日本人はマナーが悪くて暴力的ですね。

本作でも男性はすぐに怒鳴ったり殴り合うし
やたらとタバコを吸う…

日本は良くも悪くも変わったなぁ…なんて古い映画を観ると思います。

お時間があれば観てください。

↓予告編が見つからなかったので本編を貼っています。