千羽づる

1989年の日本映画です🇯🇵

手島悠介先生の同名小説が原作です。

脚本・監督は神山征二郎




昭和29年4月、広島。
理髪店を営む佐々木夫妻(前田吟&倍賞千恵子)の娘・禎子(広瀬珠実)は小学6年生になった。
活発で心の優しい禎子は友達も多くスポーツも得意。
秋の運動会では駆けっこでクラスを優勝に導くなど楽しい学校生活を送っていた。
しかし秋の終り頃、禎子は風邪をひいてリンパ腺を腫らした。
なかなか治らないので近所の医者はABCC(原爆傷害調査委員会)の検査を受けるよう勧めた。その結果、禎子は風邪ではなく被爆が原因の白血病だった。
昭和20年8月6日、広島に原爆が投下された時に禎子は爆心地から2キロ離れた所におり、黒い雨を浴びたのだった……。










幼くして被爆した少女が小学6年生で白血病を発症して亡くなるまでの短い生涯を描いた作品です。


原爆の子の像』のモデルになった佐々木禎子さんのお話です。




こちらが実際の佐々木禎子さんです。




白血病は現代においても難病ですが

治療法も何もなかったこの時代…

家族も医師も無念だったと思います。


若い方に是非観ていただきたい作品だと思いました。


禎子さん役の子役…良い演技でした。

現在44歳ですがもう俳優はされていないのでしょうか?




両親役に前田吟さんと倍賞千恵子さん…

どうも『男はつらいよ』のイメージが強くて

最初なかなかストーリーに入り込めませんでした。



倍賞千恵子さんの感情表出を抑えた繊細な演技…

素晴らしかったです。


戦後まもなくの時代で

難病に罹患しても本人に告知しないのが常の時代でしたが

禎子さんにも伝えてない余命を教室で皆に告知する担任の先生…


なんだかなー

って思いました。



休日に生徒たちを自宅に呼んだり

潮干狩りに連れて行ったり

さらには

修学旅行で騒ぐ女子生徒のお尻をつねったり…

今だったらかなり問題のある教諭ですが

これも古き良き時代ということなんでしょうか?


禎子さんを担当する看護師役で石野真子さんが出演されていました。

可愛かったです。

本作のエンディング曲は彼女が歌っています。





とても悲しい実話です。

お時間があればどうぞ。