オールド
2021年のアメリカ映画です🇺🇸
原作はピエール・オスカル・レヴィー&フレデリック・ペーターズの『Sandcastle』です。
監督はあの『シックス・センス』のM・ナイト・シャマラン。
バカンスを過ごすため美しいビーチを訪れ、それぞれに楽しいひと時を過ごすキャパ一家。
そのうち息子のトレントの姿が見えなくなり、捜してみると彼は6歳の子供から青年(アレックス・ウルフ)へと成長した姿で現れ、11歳の娘マドックスも大人の女性(トーマシン・マッケンジー)に変貌していた。
不可解な事態に困惑する一家は、それぞれが急速に年老いていることに気付く。
しかしビーチから逃げようとすると意識を失ってしまい、彼らは謎めいた空間から脱出できなくなる……。
バカンスで秘境のビーチを訪れた一家が
異常な速さで時間が進む奇妙な現象に見舞われる様を描いたスリラー映画です。
ホラーあり謎解きあり脱出劇あり
さらに家族愛もあって
いろいろ盛り込み過ぎの感も否めませんでしたが
特に前半はテンポも良くて
普通に面白かったです。
設定が面白かったですね。
細かいことを言えばツッコミどころ満載ではありましたが
随所に散りばめられた伏線が最後にしっかり回収されています。
プロセスは救いようがないくらい悲しかったのですが
オチがアッサリしすぎて
そこはちょっと期待外れだったかな?
『老い』について考えさせられました。
毎日丁寧に生きていかなきゃいけないなぁ
って思わせてくれる作品でした。
それと
『子供にはスイミングを習わせておくべきだな』と思いました。
人物相関を貼っておきます。
まあまあお薦めの作品です。
お時間があればどうぞ。
ファミリーファミリー
2019年の日本映画です🇯🇵
監督は大川裕明。
貯金の残りもあと僅かそんな時に、また最悪な事が起きる。
私は確信する
2018年のフランス=ベルギー合作映画です🎬
監督はアントワーヌ・ランボー。
3人の子供たちを残して行方不明になった妻スザンヌ・ヴィギエの殺害容疑で、夫である大学教授のジャック(ローラン・リュカ)が起訴される。
彼の無実を信じるシングルマザーのノラ(マリナ・フォイス)は、腕利きの弁護士デュポン=モレッティ(オリヴィエ・グルメ)に弁護を直訴し、自らアシスタントとなって事件の調査を開始。
刑事、ベビーシッター、スザンヌの愛人らの証言はそれぞれに食い違い、やがて新たな疑惑と真実が浮かび上がる……。
2000年にフランスで実際に起こった未解決事件『スザンヌ・ヴィギエ事件』をモチーフにした裁判サスペンスです。
弁護のアシスタントをしたノラはフィクションらしいです。
250時間にも及ぶ通話記録を解析してモレッティ弁護士に渡す作業をしたノラ…
最初はエネルギッシュですごいオバサンだなぁ
なんて感心していましたが
仕事そっちのけだったり
一人息子を放置したり
(火事を起こしても駆けつけようともしない)
ジャックの無罪を勝ち取るという裁判の主旨から逸れて犯人探しをしたり…
だんだん痛いオバサンに見えてきたのは私だけじゃなかったと思います。
後半はかなりイライラしてしまいました。
一審で推定無罪を勝ち取ったジャックは
その後控訴され
その間社会的名誉を毀損されてうつ病まで発症し
本当にお気の毒でした。
実際の風貌は知りませんが
大学教授でなかなかのイケメン。
それに比べて
奥さんの愛人だった男は
禿げたチンピラみたいな男。
奥さんはこんな男のどこに惹かれたんだろう…って考えると???でした。
靴ひも
2018年のイスラエル映画です🇮🇱
監督はヤコブ・ゴールドヴァッサー。
発達障害があるガディ(ネヴォ・キムヒ)は母親の死によって、父親のルーベン(ドヴ・グリックマン)と約30年ぶりに暮らすことになる。
明るく人なつこい性格のガディだが、決められた生活習慣を頑なに守ろうとする一面も併せ持っていた。
長い間息子と疎遠だったルーベンはガディへの接し方が分からず最初は困り果てていたが、父子は少しずつ打ち解けていく……。
約30年ぶりに一緒に暮らすことになった
家族を捨てた父と
発達障害のある(軽度知的障害もありそう)息子が
本当の親子関係を築くまでを
笑いと涙を交えて描いたヒューマンドラマです。
これは良作でしたね。
単に父子関係を描いた作品にとどまらず
臓器移植問題も取り上げられていて
ちょっとした医療ドラマにも仕上がっています。
さらに
障害者の成長物語の側面もしっかり描かれています。
イスラエルでは結婚して子供を持って一人前…といった考え方があり
登場人物は誰一人として一人前ではなく
障害があって恋人すら出来ない主人公、離婚した父、シングルマザーのソーシャルワーカー、黒人の恋人を友人に紹介できない青年、不妊治療をしている女性etc…
でも全員優しい人たちばかりで
ラストは衝撃的ではありましたが
涙が溢れて止まらなくなる作品でした。
これ…実話だそうです。
かなりお薦めの作品です。
是非‼️
轢き逃げ 最高の最悪な日
エラーが出てずっとアクセスできず
久々の投稿になってしまいました🙇♀️
2019年の日本映画です🇯🇵
脚本・監督はあの水谷豊さんです。
ある地方都市で轢き逃げ事件が起こり、ひとりの女性が命を落とす。
車を運転していた青年・宗方秀一(中山麻聖)と助手席に乗っていた親友の森田輝(石田法嗣)は秀一の結婚式の打合せに急いでいたのだった。
被害者の両親である時山光央(水谷豊)と千鶴子(壇ふみ)は悲しみに暮れ、ベテラン刑事の柳公三郎(岸部一徳)と新米刑事の前田俊(毎熊克哉)が事件の捜査にあたる……。
1つの轢き逃げ事件を巡り
現場から逃走してしまった加害者の葛藤と恐怖
突然最愛の娘を奪われた被害者家族の悲しみと怒りを
二転三転する真相の行方とともに描き出したクライム映画です。
レビューを見ると酷評が並んでいましたが
私は結構楽しめました。
確かに前半はテンポもあまり良くなく
クライム映画の割にはプロットが雑な感じで
ヒューマンドラマとしてはありきたりでした。
ところが後半に大どんでん返しがあり
ある程度予測はついていましたが
サイコ映画の様相を呈してきて
一粒で二度美味しい作品に仕上がっていたと思います。
テレビドラマの中の印象ではありますが
水谷豊さんってとても優等生的で
本作も優等生的な演出や台詞が散りばめられていて
なので、あまり評価が宜しくなかったのでは?
なんて思いました。
昭和的な要素も強めで
若い人にはピンと来ない作品だったのでしょうね。
昭和生まれの私は若干のノスタルジーも感じさせてくれる良作でした。
ただ、出演されていた俳優さんたち…
演技がイマイチだったなぁ💦
もっと演技がきちんとできる若手有名どころが起用されていれば
違うニュアンスの作品になったかも。
お時間があればどうぞ。
総理の夫
2021年の日本映画です🇯🇵
原田マハ先生の『総理の夫 First Gentleman』が原作です。
監督は河合勇人。
ある日の朝、鳥類学者の相馬日和(田中圭)は少数野党の党首を務めている最愛の妻・凛子(中谷美紀)から意味深な話を投げかけられた。
『ねぇ日和くん、もしも私が総理大臣になったら、何かあなたに不都合はある?』
聞き返してもはぐらかされ、野鳥観察の出張に出た日和。
ろくに電波の届かない孤島で十日間を過ごしているうちに……なんと彼女はこの国の未来をすっかり変えてしまっていた!
史上初の女性内閣総理大臣に選出された凜子。
時を同じく、突然『総理の夫』となってしまった日和。
微力ながら彼女の夢を全力で応援しようくらいに思っていた日和であったが、予想だにしなかった激動の日々に巻き込まれていく……。
妻が日本初の女性総理になったことで
自身も史上初のファーストジェントルマンとして担ぎ上げられてしまった夫が
政界という未知の世界で奮闘する姿を描いたお話です。
コメディ要素は今ひとつでしたが
ライトな感覚で観ることができる良作でした。
近い将来、女性総理というのはあり得ることだとは思いましたが
テレビ中継中の総理の会見に夫が乱入する等
なかなかありえないシーンも多く
『働く女性の困難と改革』をテーマに描いた作品のようでしたが
メッセージ性は低く
内容自体は単なる茶番で終わってしまった印象が否めず少々残念でした。
しかし大好きな田中圭さんが主演ということで
まあまあ楽しめる作品だったと思います。
中谷美紀さんは凄いんだぞ!
っていうプッシュが本作でも強烈すぎて
別に嫌いな女優さんではないのですが
少しお腹いっぱい感は抱いたのは私だけでしょうか?
お時間があればどうぞ。
第三夫人と髪飾り
2018年のベトナム映画です🇻🇳
監督はアッシュ・メイフェア。
19世紀の北ベトナム。
14歳の少女メイ(グエン・フオン・チャー・ミー)は、絹の里を治める大地主ハン(レ・ヴー・ロン)の3番目の妻として嫁いでくる。
一族が暮らす大邸宅には、唯一の息子を産んだ穏やかな第一夫人ハ(トラン・ヌー・イェン・ケー)と、3人の娘を持つ魅惑的な第二夫人スアン(マイ・トゥー・フオン)がいた。
まだ無邪気だったメイは、この家では世継ぎとなる男の子を産んでこそ“奥様”になれることを知る。
やがてメイも妊娠し、出産に向けて季節が流れていく中、第一夫人も妊娠していることが判明する。
同じ頃、メイは第一夫人の息子ソン(グエン・タイン・タム)と第二夫人のある秘密を知る……。
監督が自身の曾祖母から聞いた話をベースに撮り上げた官能映画です。
19世紀を舞台に
わずか14歳で第三夫人として富豪の家に嫁ぐことになった少女の運命を描いています。
女性が男の子を産むためだけに利用されていた悪しき時代のベトナムの歴史を垣間見ることができます。
本国では公開して4日で上映禁止となったそうですが
官能的な描写は大したことなくて
むしろ静謐で映像美溢れる素敵な作品でした。
昼ドラのようなドロドロはなくて
3人の夫人同士が仲良くて
第一夫人がお母さん
第二夫人がお姉さん
第三夫人が娘
のような間柄でした。
第三夫人役の女の子…
14歳という設定でしたが撮影当時は13歳…
めちゃくちゃ色っぽかったです。
昔のお話とはいえ
これって児童虐待でしょ?💦
前半は3人の夫人と子供たちの日常が淡々と描かれていましたが
後半はかなり残酷でしたね。
ラストに本作のメッセージが詰め込まれていて
切なくなってしまいました。
全体的に台詞は少なめで
流浪するような雰囲気の作品でした。
まずまずお薦めです。
お時間があればどうぞ。