地獄

1960年の日本映画です🇯🇵

監督は中川信夫




仏教系の大学に通う清水四郎(天知茂)は、恩師の矢島教授(中村虎彦)の下で彼の一人娘の幸子(三ツ矢歌子)と婚約していたが、謎めいた笑みを浮かべる同窓の田村(沼田曜一)がしつこくつきまとってくるため、彼の誘惑から逃れようとして逆に次々と罪を重ねていく。

まもなく、幸子を自動車事故で亡くしてしまった四郎は実家へ戻るが、そこに住む画家の谷口円斎(大友純)の娘で幸子にそっくりなサチ子(三ツ矢歌子・二役)と恋に落ちる。

しかし、田村に加えて四郎に轢き逃げされたヤクザの志賀恭一(泉田洋一)の情婦・洋子(小野彰子)が復讐しようと後を追ってきたため、四郎は吊り橋でもみ合っているうちに2人を殺害してしまう……。









前途洋々たる青年の周囲で次々と死亡事件が起こり

やがて自らも殺されて地獄に落ち

そこで集う人々を目の当たりにする様を描いたホラー映画です。


昔の作品ですが

なかなかクオリティ高かったです。


前半は連続殺人事件が普通に描かれたサスペンス映画でしたが

(全てが殺人という訳ではなく過失致死がほとんどで四郎は悪くないような気もしましたが)


後半はスプラッター映画の様相で

様々な地獄での責苦を描いたシーンはかなりグロかったです。





四郎の周りの人ほぼ全員が地獄に落とされていて

交通事故で亡くなった婚約者の幸子ですら

『親より先に死んだ』という罪で地獄行きでした。



さらに病死した四郎のお母さんも何故か地獄…

この秘密(オチ)は前半に何となく読めていました。

 



作中に『養老施設』というのが登場します。

これは今で言うところの『老健』?


しかし病気の人ばかりが畳部屋で寝かされていて

かと思うと四郎の両親(多分40代だと思われますが)が住んでいたり

娼婦もいたり

さらに画家が娘と住んでいたりして

謎の施設でした。



念のため『養老施設』を調べてみましたが


厚生労働省が社会的弱者をサポートする『生活保護法』を1950年に制定し、身寄りのない高齢者や収入を得にくい高齢者を保護するために作ったのが『養老施設』で、これが老人ホームの始まり


だそうです。


しかし主演の天知茂さん…

めちゃくちゃイケメンでした。



脇役の田村役の沼田曜一さん…

イイ味出していました。





まずまずお薦めの作品です。

お時間があればどうぞ。