疑惑の果てに

2011年のフランスのテレビ映画です🇫🇷
監督はブノワ・ドベール。



ヴァレリー(クリスチアナ・ヘアリ)は模範的な女性だ。
精神科医で愛情あふれる母、献身的な妻であり、地元の教会で熱心に活動している。
だがヴァレリーは連続殺人犯だ。
家庭内暴力を振るう男に対し、彼女は凶行に及ぶ……。








サスペンス映画…ではありません。
児童虐待やドメスティックバイオレンスを扱った社会派ドラマです。

自身も幼少期に父親から性的虐待を受けていた精神科医が解離を起こしながら
同様の被害に遭っていたクライアントのパートナーや家族を次々と殺していきます。

そして
一連の殺人事件の捜査に当たるのが主人公の精神科医の夫(警察署長)…

勧善懲悪の要素はなく
何とも後味が悪いストーリーです。

暴力は紛れもなく悪です。
殺人も悪です。
悪に対して悪で制裁してはいけないのですが
主人公には同情的な気持ちを抱きました…決して共感はしませんでしたが。

こんなにたくさん殺したらきっと死刑になるんだろうなぁ…なんて思いながら観ていましたが

フランスは1981年にミッテラン大統領の時に死刑制度が廃止になっているんですね。

ラストのシーンはとても悲しくなります。

ご興味があれば観てください。