愛の渇き
1967年の日本映画です🇯🇵
原作は三島由紀夫先生の同名小説です。
監督は蔵原惟繕。
しかし彼女は、使用人である三郎(石立鉄男)という若い男の逞しさに惹かれていく。
そして三郎もまた、そんな悦子に心を揺さぶられていた。
女中の美代(紅千登世)が三郎の子供を妊娠していることを知った悦子は激しく嫉妬し、ついには堕胎させてしまう。
弥吉は農園を売り、その金で悦子と東京へ行く計画を立てていた……。
大阪近郊の農園を舞台に
亡き夫の父親に身を任せながらも、若く素朴な園丁に惹かれる女の情念を描いた作品です。
三島ワールド全開の素晴らしい作品でした。
主演の浅丘ルリ子さんの妖艶さが圧巻でした。
50年以上前の映画ですが
日本にもこんな名作があったんですね。
本作は当時のアクション映画全盛期だった日活で
『作風が合わない』と言われて公開が延期になったそうです。
この時、あのゴダール監督が
『これが公開されぬ理由がわからない。あまりに美しすぎることが危険であるということか』
と評したとのこと。
小説を映画化するとどうしても原作と異なったものになりがちですが
本作については三島先生も大絶賛だったようです。
全編モノクロの映画ですが
最後は真っ赤になりました。
悦子の狂気が集約された激しい赤色でした。
凄かったですね。