王様とボク
2012年の日本映画です🇯🇵
やまだないと先生のコミックが原作です。
監督は前田哲。
その後、モリオ(菅田将暉)は12年ぶりに目を覚ますが、心は事故当時の6歳のままだった。
大学進学など将来への不安を感じていたミキヒコは、無邪気なモリオの姿を見て、自由に過ごしていた幼い頃の自分に思いを巡らせ……。
12年の昏睡から奇跡的に目覚める…
ファンタジーなのですが
あまりにもフワッとした内容で
スッキリしない作品でした。
おそらくテーマは
大人になりたくないけどならなきゃいけない苦悩
ってことなんだと思います。
不慮の事故で昏睡状態となって
大人になりたいけど6歳のまま止まってしまって大人になれないモリオ(菅田将暉)に対して
大人なのに大人になりきれていない未熟さを
『大人になりたくない』と言い訳する人たち…
が中途半端に描かれていて
結局何も伝わってこない作品に仕上がっていました。
題材はとても良いのに
ホント残念でした。
皆さんがレビューで書かれているように
ラストも???で
夢オチにしては弱いし
昔のフランス映画みたいな
結末は皆さんが想像してください
は、はっきり言って不要だと思いました。
精神科医として本作を観ても
ツッコミどころ満載でした。
医療監修は入ってなかったのか…
回想シーンを観る限り、事故前の6歳のモリオはとても健常です。
12年後覚醒して
明らかに知能が低下しているし
6歳児というより2〜3歳の感じでした。
長期の昏睡により高次脳機能障害を発症した可能性がありますが
おそらく一般の方にはわかりにくかったと思います。
しかもずっと寝たきりだったのにリハビリもしないであんなに走ったり飛び跳ねたりできる訳がない!
これは素人が観ても???でしょうね。
モフモフの白いパーカーを着た菅田将暉さんが可愛かったのが唯一の救いです。
間違った風に演技をさせられてお気の毒でした。
そして
ファンの方には申し訳ないのですが
二階堂ふみさんって本作に必要だった?
彼女の登場が本作のストーリーを混乱させた元凶だったのではないかとさえ思っています。私感です。
↓声が大きくてうるさい女性は苦手です。
モリオ、ミキヒコの幼なじみであるトモナリについてもう少し丁寧に描いて欲しかったです。
かなり葛藤を抱えており
ニートではありますが一番まともな人のように私には見えました。
いろいろ残念な作品ですが
お時間があればどうぞ。
短い作品です。
亀は意外と速く泳ぐ
2005年の日本映画です。
片岡スズメ(上野樹里)は若くして結婚し、夫は海外に単身赴任中。
たまに夫からかかってくる電話は亀の話題ばかり。
スズメは、夫から頼まれた亀に餌を与えることが唯一の日課だった。
日々の生活は恐ろしく単調で、果たして自分の存在意義などあるのだろうか?…と自問自答する毎日だったが…
ある日、『スパイ募集』のシールを見つけ、スパイの面接を受けることにした。
普段は商店街のアナウンス嬢と無職の男。
彼らは、「スズメのような平凡人こそがスパイ向きだ!」と言い、面接は見事合格!
それからは、これまで何気なく過ごしていた日々が
『潜伏をしながら普通に暮らす』
という刺激的な毎日に変わるのだが……。
いわゆる
脱力系コメディ映画
です。
ブレイクする前の上野樹里さん…
幼すぎて主婦感なし💦
女子大生にしか見えなくて役柄に無理がありましたが、それでもさすがの演技力でした!
何よりも脇を固める俳優陣が実力派ばかりで素晴らしかったですね〜
圧巻でした✌️
彼女もブレイク前でしたが、存在感ありました。
スズメの初恋の人…高校時代の先輩役に要潤さん…キモかったです。
美容師役に温水洋一さん
スズメのお父さん役に岡本信人さん
錚々たる顔触れです!!
是非!!
お薦めの一本です!!
葛城事件
4年前に観に行きました。
錦糸町駅南口を出てすぐ!
『その夜の侍』の赤堀雅秋監督が同名舞台を映画化し、無差別殺人事件を起こした加害者青年とその家族、加害者と獄中結婚した女性が繰り広げる壮絶な人間模様を描いたドラマです。
しかし清の強い思いは知らず知らずのうちに家族を抑圧し、支配するようになっていた。
長男の保(新井浩文)(←舞台版では稔役を演じたそうです)は従順ではあるが対人関係に悩み、会社をリストラされたことも言い出せない。
そして、アルバイトが長続きしないことを清に責められ、理不尽な思いを募らせてきた次男の稔(若葉竜也)は、ある日突然、8人を殺傷する無差別殺人事件を起こす。
死刑判決を受けた稔は、死刑制度反対を訴える女・星野(田中麗奈)と獄中結婚することになるが……。
重くて後味の悪い作品でしたね。
登場人物全員が病的です。
(長男・保の嫁だけがノーマルか?)
三浦友和さん扮する父親がストーリーを通して言っていることはほとんどが正論なのですが、感情と思考にかなりの違和感がありました。
母親役の南果歩さんの演技力は素晴らしかったです。
明らかに精神を病んでいて、ある意味一番わかりやすい役なのですが、他の配役の強烈さを損なうことのない存在感を見せてくれました。
観終わった後、多分イライラすると思いますので。
その男は、静かな隣人
2007年のアメリカ映画です🇺🇸
監督はフランク・カペロ。
冴えない中年会社員ボブ(クリスチャン・スレイター)は職場でストレスを募らせ、ある日ついに拳銃に手を伸ばす。
ところがその瞬間、同僚が突然銃を乱射しはじめる。
女性社員バネッサ(エリシャ・カスバート)が命を狙われているのを見たボブは、持っていた拳銃で思わず犯人を射殺。
ボブは会社を救ったヒーローとなり、重役に抜擢されるが……。
Amazonプライムで観ました。
吹き替え版しかなくて残念でした😭
変な翻訳と思しき箇所がいくつかありました。
本作はカテゴリー的には社会派サスペンスのようですが
見終わったら全然違うことに気づきます。
表面的にはそうかもしれませんが
この作品の本質はそこではないのです。
ま、観終わったらわかります✌️
最後にどんでん返しがあります。
これまでの伏線が回収されて
ラスト10分にドカーン…というのではないのも本作の特徴でしょうね。
これまで観てきたストーリーが無駄になるくらい最後の10分で全てが覆されます。
ネタバレになるので詳細は書きませんが
何となく初っ端からその予感はしていました。
途中で本作のネタバレになるワンシーンがあって
あれ?って一瞬思いました。
鋭い方ならそのワンシーンで全てが読めると思います。
全体的には面白い作品でした。
最後でガッカリしてしまった…と評価されている方もいらっしゃるようですが
まずまずお薦めです。
ロンドン・リバー
2009年のアルジェリア=フランス=イギリス合作映画です🎬
2005年の同時多発テロ発生後のロンドンで子供の消息を追う2人の人物を描いたヒューマンドラマです。
監督はラシッド・ブシャール。
ロンドン同時多発テロ発生以来、ロンドンで暮らす大学生の娘と連絡がとれなくなったクリスチャンの女性エリザベス(ブレンダ・ブレシン)は、娘を探すためロンドンを訪れる。
一方、疎遠だった息子が消息不明になっていることを知ったムスリムの男性ウスマン(ソティギ・クヤテ)もまた、ロンドンで息子の行方を追い始める。
異なる宗教的背景を持つ2人だったが、自分たちの子供を探すため一緒に旅することを決意。
文化的な違いをよそに、彼らら互いに励まし合い、必ず無事に見つかるという希望を抱き続けるが……。
森と田園と海の映像がとても美しくて
音楽も素晴らしかったです。
宗教は違えど子供を想う親の愛に変わりはなく
かなり心に突き刺さる作品でした。
これはかなりの名作です。
いろいろな意味で『運命』というワードが浮かんできました。
主演の2人の俳優さんが良かったです。
イギリス人のエリザベス…
偏見だらけの田舎のおばちゃんですが
フランス語がペラペラでビックリしました😲
ウスマン役のソティギ・クヤテは第59回ベルリン国際映画祭で男優賞を受賞しましたが
翌年の2010年逝去し
本作が遺作となりました。
宗教とか政治的背景とか
全然関係なく観ていただきたい作品です。
結末は…わかると思いますが。
ドリーム・ハウス
2011年のアメリカ映画です。
ヒューマンサイコスリラー映画です。
監督はジム・シェリダン。
家族と向き合う時間を増やそうとウィル(ダニエル・クレイグ)は会社を退社して郊外の家に越すことに。
しかし、不気味な男が家の周辺をうろつき、子どもたちが幽霊らしきものを見たと騒ぐなど、不審な出来事が相次ぐ。
そんな中、ウィルは向かいに住むアン(ナオミ・ワッツ)から、以前の居住者一家殺人の犯人が彼らの父親で、いまだに捕まっていないと教えられる……。
美男美女のご夫婦ですね〜♪
ダラダラ観ていたら
まさかの!!
ストーリー中盤にすでに大どんでん返しがあって、終盤はその落とし前をつけるという展開。
しかもホラー映画なのに、最後は涙、涙の切ない結末でした。
やられた!って感じ。
面白かったです。
妖婆の家
1965年のイギリス映画です🇬🇧
原題の“NANNY”とは『乳母』の意味です。
乳母役のベティ・デイビスは当時まだ56歳だったのですが『婆』って…💦
(56歳の割には老けて見えますが)
監督はセス・ホルト。
ベティ・デイビスってよく名前を聞きますが
映画で観たのは多分初めてです。
本作はモノクロのスリラー映画です。
今日は10歳になるジョーイ(ウィリアム・ディックス)が2年ぶりに実家に帰ってくる日。
妹が事故死したあの日から、ジョーイは殺人を疑われて施設に入れられていたのだった。
世話はベテランの乳母(ベティ・デイビス)に任せられたが、ジョーイはどうしても乳母に懐こうとしない。
そんなある日、母ヴァージー(ウェンディ・クレイグ)がキドニーパイを食べて食中毒になってしまう。そのパイはジョーイのために乳母が作ったものだった。
父が仕事で不在の夜、家にはジョーイと心臓病を患う叔母のペン(ジル・ベネット)、そして乳母。
恐怖の一夜が始まる……。
結論から言うと…
あまり怖くなかったです💦
ジョーイの言うことを誰も信じてくれなくてイライラしてしまいました💢
真実を語る人が嘘つき呼ばわりされ、巧みに嘘をついて操作する人を皆が信じる…
そんな目に最近遭った私は、この作品を観ながらとてももどかしい想いでいっぱいになりました。
ベティ・デイビスの怪演はお見事でした。
眼の表情が素晴らしかったですね〜
ジョーイの叔母さん役のジル・ベネット…
美しくて素敵でした。
面白かったです。