梅田優子の告白

2008年の日本映画です🇯🇵

短編映画館トリウッドと東京ビジュアルアーツがタッグを組み、映画の企画・製作・劇場公開を行なう『トリウッドスタジオプロジェクト』の第3弾作品です。
監督は深井朝子。



昼間は牛丼屋、夜はセクシーキャバクラで働く優子(焼広怜美)は、負けず嫌いで勝ち気な性格。
男なんてくだらない生き物だと思いながらも、出会ったばかりの男たちと次々に身体を重ね、名前を手帳に書きとどめることに密かな楽しみを見いだしていた。
そんな中、優子は牛丼屋に来る男・山田(本多菊次朗)のことが気になり始めるが……。









バイデン優子…
いや
梅田(うめだ)優子という固有名詞が付いたタイトルに惹かれて観ました。
なんか面白そうかな?と思って。

50分というかなり短い尺の作品でしたが
面白くなる前にエンディングで
消化不良な感じでしたね。

超肉食系の女子の日常を描いたお話です。

主人公の梅田優子は
大して美人じゃないし
『映画プロデューサー』の意味もわからないおバカだし
貧乏だし
口は悪いし
あるのは若さだけ…という今時女子です。

お友達になりたくない系の女性です。

19歳で監督デビューを果たした深井朝子さん自身や友人たちの体験が反映されたストーリーで

それがリアルで共感を呼ぶ…なんてレビューもありましたが

私がおばさんだからかもしれませんが

全然
全〜然
共感できなかったです。

こういう子って年齢を重ねたらどうなるんだろう?
こんなに刹那的でいいのかしら?

なんて作品を観ながら心配してしまいました。

主演の焼広怜美さん…
初見の女優さんでしたが
う〜ん…な演技力でしたね💦
20歳には見えなかったし💦💦



こちらが現在のお姿です(32歳)。
今の方がお綺麗ですね。



梅田優子が恋する牛丼屋さんの常連客・山田を演じていた本多菊次朗さんは良かったですね。
この方も本作で初めて知りました。

ネタバレになるかもしれませんが
途中で豹変します(笑)



観終わって何かが心に残るような作品ではありませんが
すごーく短い映画なので
お時間があればどうぞ。

きみが還る場所

2015年のアメリカ映画です🇺🇸

同名のベストセラー小説が原作です。
脚本・監督はマイケル・ポーリッシュ。



1989年1月、アメリカ・テキサス州

牧師のドン(ヘイデン・クリステンセン)は、愛する妻エヴァケイト・ボスワース)と3人の子供と幸せな生活を送っていた。

大雨のある日、出張先から車で帰宅する途中、彼は大型トラックとの正面衝突で即死してしまった。

90分後、奇跡的に息を吹き返したドンだったが、瀕死状態の彼と妻たちを待っていたのは想像を絶する苦難だった。

やがて家族の重荷となることに苦悩するドンを救うため、エヴァは“ある決断”をすることになるが……。










臨死体験を語った宗教映画です。
アメリカの医療制度についても触れています。

実話を基にした作品だそうですが
キリスト教を信仰しない人からすれば
かなり胡散臭いお話です。

事故とリハビリのお話は実話ですが
『天国での90分』については???です。

信じる者は報われる
祈りを捧げる者は救われる…

キリスト教を否定する気はありませんが
個人的にはそういう選民的な考え方…苦手ですね。

宗教はさておき
本作で好奇を唆られたのは
先にも提示した『アメリカの医療制度』と『イリザロフ法』です。

医療保険で賄える治療費には限りがあって
お金が払えなければ死にかけていても転院を余儀なくされる…
要は
貧乏人は高度な医療を受けることができないアメリカ…

今更ながら国民皆保険の日本って素晴らしい国だと思いました。

事故を起こした相手のトラックから賠償金を取るために奥さんのエヴァが依頼した弁護士がかなり怪しい人で笑ってしまいました💦




そして『イリザロフ法』について。
骨折が治る時のメカニズムを利用して、骨を修復したり延長する治療法です。

↓こんな装具をつけて治療します。

最近では低身長の患者さんの治療にも施行されるようです。

宗教色の強い作品なので
こうした別の視点で観ないとちょっとしんどい作品かもしれません。

最後に実際のドンが登場します。
世界中で臨死体験の講演をされているようです。



お時間があればどうぞ。

ローズの秘密の頁

2016年のアイルランド映画です🇮🇪

2008年にセバスチャン・バリーが発表した小説『The Secret Scripture』が原作です。 

精神科医のスティーヴン・グリーン(エリック・バナ)は、取り壊されることになった聖マラキ病院の患者たちが転院するのに伴い、彼らの再診を行う。
そこで自分が生んだ赤ん坊を殺したとして、約40年収容されているローズ・F・クリア(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)を診ることになる。
自身の姓はマクナルティだと訴え、殺害を否認し続ける彼女にほかの精神障害とは異質のものを感じたグリーンは、彼女が聖書の中に日記を書いていたことを知り……。










精神科病院におよそ40年も収容されていた女性の過去が明かされるヒューマンドラマです。


敵対するイギリスとアイルランドカトリックプロテスタントの歴史的背景と

『男性の視線を集める』というだけで色情症として精神科病棟に入院させられたという時代背景…

悲しく辛い内容のお話でした。

物語のオチはすぐにわかりましたが
それでもラストは号泣してしまいました。

ネタバレになるかもしれませんが
ストーカー気質のゴーント神父(のちに大司教)…コイツが一番悪い👎

この人さえいなかったら・・・
ま、そうなればこのストーリーは成立しませんが💦

彼の後日談みたいなのが映画には詳しく盛り込まれていなかったので
それがちょっと気になりました。



『ジュリア』に出演していた女優さんですね。
素晴らしい演技でした。



若かりし頃のローズをルーニー・マーラが演じています。
お綺麗ですね☺️




かなり見応えのある作品でした。
精神科病棟の描写はかなり生々しくて苦手な方もいらっしゃるかもしれませんが
お薦めの作品です。是非‼️


仲間たち

古い映画を観ました。

1964年の日本映画です🇯🇵
監督は柳瀬観



バスの車掌節子(松原智恵子)がトラックの運転手光弘(浜田光夫)と知りあったのは彼のトラックがエンコしたことからだった。
東北の田舎から出て来た光弘はどうしても節子が忘れられなかった。
だがある日節子が中年の客にからまれているのを助けたことから若い二人は愛情を持つようになった。
その晩光弘は節子を同村出身の親友和吉(舟木一夫)の餃子屋に案内した。
和吉は前から節子を知っていて、秘かに思いを寄せていた。
だが友達想いの和吉は二人の仲の良さを見て取ると何も言わずにいるのだった。
二人の楽しいデートが続いた。
運転手の職が不安定なことを知った光弘は自分のトラックを持ちたいと思い今まで以上に働いた……。









昔の映画なのでツッコミどころ満載ですが
登場人物がみんなイイ人ばかりで
観ていて全く不快感はありませんでした。

特に舟木一夫さん演じる和吉…
自分が想いを寄せていた女性(節子)が親友と付き合うことになり
失恋した訳ですが
それでも2人を気持ち良く応援する…
何て素晴らしい人なんでしょう!

イケメンだし
光弘なんかよりも格段に素敵な男性なのに・・・

節子の気持ちがわかりませんでした。



節子と光弘が仲違いした時に

別れて和吉と付き合えばいいのに…

なんて思ってしまいました💦

松原智恵子さんはホントお綺麗でしたね。
お綺麗なんだけど喋り方が変というか
貧困家庭の娘なんだけど妙に山手言葉で
でも台詞が棒読みっぽくて

この時代の女優さんってそういうのがスタンダードだったんでしょうね。
吉永小百合さん然り
浅丘ルリ子さん然り



この作品を通して学んだこと…

ちゃんと睡眠取らなアカンよ!

でしょうか?💦

(↑本編を観てください)

若き日の藤竜也さんや堺正章さん
今は亡きかまやつひろしさんや初代林家三平さんも出演されています。

時代背景や当時の恋愛観はよくわかりませんが
娯楽映画としてまあまあ楽しめました。

お時間があればどうぞ。

ヴィジット

2015年のアメリカ映画です🇺🇸

脚本・監督はM・ナイト・シャマラン




休暇を過ごすため田舎にある母方の祖父母(ピーター・マグロビー、ディアナ・デュナガン)の家を訪れた姉弟ベッカ(オリビア・デヨング)とタイラー(エド・オクセンボールド)は、優しく穏やかな二人に歓迎されるが、三つの奇妙な約束を伝えられる。
楽しい時間を過ごす、好きなものは遠慮なく食べる、そして夜9時半以降は部屋から出てはいけないという内容だった。
しかし、夜に変な気配を察知し起きてしまった姉弟は、恐怖のあまり約束を破ってドアを開けてしまい……。









初めて会う祖父母の元を2人で訪れた姉弟が体験した恐怖の一週間を描いたスリラー映画です。

この滞在をドキュメンタリー映画にする意気込んでいる姉ベッカのカメラを通してストーリーが進みます。

いわゆる『POV方式』の作品ですが
映像が手ぶれして
はっきり言って苦手なタイプの映画です。
観ていて酔いそうになります💦

本作は単なるスリラー映画ではなく

両親と絶縁し
夫にも捨てられ
新しい恋人ともイマイチうまくいっていない母親を救済しようとする優しい姉弟の物語でもありますが

心理描写が中途半端で
家族問題の設定は要らなかったかもしれないと思いました。

さらに要らなかったのは弟くんのラップ…
観ていてだんだんウザくなりました。

最初は認知症夫婦(祖父母)のクレイジーなお話かと思いましたが
その後とんでもないオチが待っています。
伏線がいろいろあって
何となくオチは読めましたが。



心霊とか超常現象といった要素を出さず
精神障害がモチーフで描かれていますが

う〜ん
これは宜しくないでしょ?
一歩間違えれば精神障害者に対する差別や偏見を生んでしまうのでは?

なんてヒヤヒヤしながらエンディングを迎えました。


ちなみに弟くん…
強迫性障害という設定でしたが
リアルな演技が素晴らしかったです。



おばあさん…
普通に怖かったです。
この女優さんも素晴らしかった!



まずまずお薦めの作品です。
お時間があればどうぞ。


疑惑の男 ドリュー・ピーターソン

2012年のアメリカ映画です🇺🇸

監督はミカエル・サロモン。



魅力的な警官ドリュー・ピーターソン(ロブ・ロウ)は女好きというだけでなく、いろんな意味で手がつけられない男で3度結婚している。
しかし自分の半分ほどの年齢のステーシー(ケイリー・クオコ)に好意を寄せるようになる。
ステーシーと付き合い始めると3人目の妻キャスリーン・サビオ(カーラ・ブオノ)との結婚生活は崩壊、離婚に至るが、ある日キャスリーンが乾いた浴槽の中で変わり果てた姿で発見される……。









実話を基にしたお話です。
2009年にイリノイ州で起こった3番目の妻に対する保険金殺人事件(4番目の妻は失踪中で未だ見つからず)で
これが実際のドリュー・ピーターソンです。



ロブ・ロウが演じているのでとてもダンディな感じの男性だと思っていましたが

実際は白髪頭でお腹の出た普通のおっさんです。
ロブ・ロウはドリュー・ピーターソンの映像を何度も観て相当研究したそうです。

で、このドリュー・ピーターソンという人…
束縛が強くて自己中な男性です。
クソ男です。

まあ半分くらいの年齢の女性と結婚したらそのうち捨てられるのではないかって不安になるのはわかりますが

いやいや
この人…かなり計画的かつ操作的で
ホンモノのサイコパスですね。

しかし
ロブ・ロウ…老けましたね💦



昔大好きな俳優さんでした。
子供の頃、『栄光のエンブレム』というアイスホッケーの映画を観て大ファンになりました。


後ろに写っているのは『ゴースト/ニューヨークの幻』のパトリック・スウェイジです。
膵癌で2009年に他界されましたが😭

とはいえ
イケメンはおじさんになってもイケメンです。

保険金殺人事件なんてありふれたお話ではありますが結構面白かったです。
90分弱の短い作品ですので
お時間があればどうぞ。


ダスト

2013年のアメリカ映画です🇺🇸

脚本・監督はA.D.カルボ。



大学生になったエマ(インバー・ラヴィ)は大学寮での新生活を始める。
彼女はひとつ秘密を抱えていた。 
幻影と幻聴。
統合失調症と診断され薬が手放せないのだ。 
賑やかなキャンパスライフに心躍るエマだったがここでも自分を呼ぶ声に悩まされる。 

日ごとにその声は形を帯びていき、恐怖感に苛まれ続ける彼女は次第に一部の同級生から好奇と嫌悪の目で見られるようになる。 
だが優しい仲間も得て、彼女は自分の病気と向き合おうと決意するのだった……。










大学生たちが立入禁止の廃精神科病棟に悪ふざけで忍び込み
それが原因で死亡した患者の霊に憑依されていくというソリッドシチュエーションスリラーです。

まあまあ怖かったけれど
オチもどんでん返しもなくて

淡々とストーリーが展開していっただけ…といった感想です。

心霊的な要素と統合失調症の症状(幻聴や幻視、妄想)が入り混じっていて

途中で何が何やら状態になってしまいました💦

主人公のエマが統合失調症である必要ってあった?

もっとも、エマが一番まともでしたが。



エマのルームメイトの女の子が可愛かったですね。
性格も良さそうだったし。



男2人はなんか情けなかったっいうか
おバカというか…
これはスリラー映画の定番ですね。



実話に着想を得たお話…とありましたが
こんな出来事が本当にあったの?
なんて思いました。
元ネタは何なの?
知っている方がいらっしゃったら教えてください。

う〜ん
時間潰しには良い作品かもしれませんね。

冒頭のロボトミーのシーンは少々強烈でしたが
グロいシーンもそんなになくて
観やすい作品ではありました。



お時間があればどうぞ。