八月の濡れた砂

古い映画を観ました。

1971年の日本映画です🇯🇵

監督は藤田敏八




夏の朝の海辺。

高校生の清(廣瀬昌亮)は不良学生たちに暴行された少女・早苗(テレサ野田)を目撃する。

清は彼女に優しくするが、彼女は清が家に服を取りに戻っている間にどこかへ消えてしまう。

数日後、その時の少女が清のもとを訪ねてきた。

やがて清と早苗、それに清の親友で高校を退学した健一郎(村野武範)の3人はつるんで遊ぶようになるのだが……。










夏の湘南を舞台に

やり場のないエネルギーを持て余し

セックスと暴力に明け暮れる無軌道な若者たちの姿を描いた『シラケ世代』を象徴する青春映画です。


日活がロマンポルノに移行する直前の作品です。


と言っても

リアルタイムでは知らない作品なのですが


タイトルの『八月の濡れた砂』は石川セリさんの同名歌として知っていました。




一時期、井上陽水さんにハマっていた時があって

その奥様である石川セリさんを知り

アンニュイな歌声に惹かれてCDをよく聴いていました。


研修医の時、医局のカラオケ大会があって

この歌を歌ったら

大先輩のドクターたちが

『これは僕たちの青春だ!』と涙を流して喜ばれた思い出があります。


で、作品に関しては

あまり面白くなかったです。


レイプに始まりレイプに終わる…

女性には不快感しかないお話でした。

おじさんドクターたちがこの作品を何故賞賛するのかが??でした。


早苗役の女優さんがすごく美しかったです。




当時14歳…中学生だったそうですが

すごく大人っぽいですね。


昔の日本人は良く言えば大人っぽくて

悪く言えば老けた人が多かったですね。


いや

今の日本人が幼稚なのかもしれません。


レイプされた後に全裸で海に入って身体を洗うシーンがありましたが

今の時代だとこういうのを中学生に演じさせちゃ絶対にダメですよね。




健一郎役の村野武範さんが26歳で高校生役というのもちょっと・・・でした💦




お時間があればどうぞ。


https://youtu.be/zqzfLsNPGus


正しい距離

2007年のイタリア映画です🇮🇹

監督はカルロ・マッツァクラティ。




イタリアの田舎町に臨時教師としてやってきたマラ(ヴァレンチナ・ロドヴィーニ)。
彼女は美しく男性たちを虜にしていくが、恋人となった移民のハッサン(アメッド・ハフィアン)と関係を持った夜に殺されてしまう。
容疑者としてハッサンが逮捕されるが、無実を訴えてその後自殺してしまう。
記者志望の青年ジオバーニ(ジョバンニ・カポヴィッラ)はカラ殺害について調査を始め、やがて事件に隠された真実を知ることになる……。










閉鎖的な街で起こった殺人事件の真相を
記者志望の青年の視点で描いたサスペンス映画です。

サスペンス要素は最後の20分だけで
開始から殺人が起こるまでは
美人教師とその人間模様がダラダラと描かれていて
これは観ている人に先入観を持たせる作戦だったのかな?


マラと恋人のハッサン
マラに秘かに恋心を抱くジオバーニー
ジオバーニの友人(情報屋)
マラに言い寄る既婚者の金持ち男
婚約中のイケメンバス運転手etc…

いろいろな人たちが登場します。

ハッサンはマラ殺しで逮捕されますが
明らかに犯人ではなさそう。
他の人たちはみんな怪しげ。

しかしあっさり謎解きがなされ
真犯人は意外な人でしたがその動機は今ひとつ??でした。

でも結構面白かったです。

サスペンスではありましたが
イタリアの移民問題と人種差別を描いた作品でもありました。




マラ役の女優さんがすごーくお綺麗でしたね。



お時間があればどうぞ。


11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち

2012年の日本映画です🇯🇵

監督は若松孝二




金閣寺』、『憂国』などの傑作や話題作を放ち、文豪として世界からも高い評価を得ていた三島由紀夫井浦新)。

学生運動が全盛を極めている中、彼は民族派の若者たちを集めて民兵組織『楯の会』を結成し、有事が起きた場合には自衛隊と共に決起できるようにと訓練を行なっていた。

しかし自衛隊には能動的に出動する機会も権利もないことを知り、落胆と不満を抱えていくようになる三島と『楯の会』の若者たち。

そしてそのいら立ちは抑えられないところまでに達し、彼らは日本のみならず、世界中をも震撼させる大事件を起こす……。










文豪として確固たる地位を築きながら
私兵的団体『楯の会』を結成した三島由紀夫とメンバーの姿を追ったドラマです。

楯の会』とともに陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地に籠城した果てに自決を遂げた三島の胸中を描いています。

三島事件についてはリアルタイムでは知りません。
彼の思想はさておき
小説家としては素晴らしい人だったということは認知しています。

う〜ん
あまり面白くなかったかも。
何度も寝そうになりました💦

楯の会』のメンバーが同じように風貌で
途中で誰が誰かわからなくなりました。


バルコニーでの演説の辺りから面白くなってきましたが
自決のシーンは意外とあっさりで
少々物足りなかったです。
グロを期待した訳ではなくて、雑な心理描写にガッカリでした。

三島の奥さん役に寺島しのぶさんが登場していました。
台詞はかなり少なめでしたが
やっぱり存在感がありましたね。




実話であり
演出次第でかなり面白くなる作品のような気がしましたが
個人的には消化不良でした。

お時間があればどうぞ。



デッドリー・ペイシェント

2018年のアメリカ映画です🇺🇸

監督はロッド・ロバーツ。




医師のヒラリー(ブリー・ウィリアムソン)は、恋人で建築家のジョン(ブロディ・ハツラー)との結婚式を目前に控えていた。
そんなある夜、一酸化炭素中毒事故の患者がヒラリーの病院に運びこまれる。
不運にも一緒にいた婚約者の女性は亡くなってしまうが、男性患者のグレゴリー(エディ・マトス)はヒラリーによって一命を取り留めた。
彼はそんなヒラリーを『天使』と呼び、彼女に好意を抱くようになっていた。
一方でヒラリーは、結婚式の準備や、病床で実家にいる母親の心配などに忙殺され、あくまで一患者であるグレゴリーのことなんて忘れていた。
だが退院が決まっても喜ばない彼の精神状態が気になり、親友でセラピストのローリー(ローラ・ライト)を紹介する。
しかし、グレッグが診察を受けに行った後、ローリーは車に轢き逃げされてしまう……。









事故に遭った男性を救った女医がストーカーされ
個人情報を盗まれたり自宅に不法侵入され
さらには友人や恋人までもがターゲットとなっていく恐怖を描いたサスペンススリラーです。

まあよくあるストーリーの作品ではありますが
久々にイライラさせられる展開のお話でしたね。

ストーカー映画としては典型的というか
教科書的な作品でした。

ラストも簡単に読めてしまいました。

ただ、こういう作品はオチとかどんでん返しはあまり重要ではなくて

いかに観ている人にストレスを与えるかということに力が注がれる傾向があって

視聴率がイライラする分
ラストの安心感が大きくなる…というのを狙って制作されています。

そういう意味ではスタンダードな完成度だったと思います。

ストーカー男…ホントキモかったです💦
名演技でしたね。


こういう勘違い妄想野郎は結構身近にいますよ。

『妄想性障害』という病気です。

普段はエリートだったり
逆に目立たない存在だったりするので
なかなか治療に結びつかないケースが多く

触法でようやく治療が開始できる場合も少なくはありません。

薬物療法を行ないますがあまり軽快しなくて
治療に苦戦する疾患の一つではあります。
精神療法や心理療法はほとんど効果ないです。

お時間があればどうぞ。


ダブル・ミッション

2010年のアメリカ映画です🇺🇸

監督はブライアン・レヴァント。




表向きは冴えないセールスマンの顔を持つ敏腕CIAエージェントのボブ(ジャッキー・チェン)は、愛する女性ジリアン(アンバー・ヴァレッタ)との結婚を考えスパイ業からの引退を決意。

ある日、恋人の子どもたちの面倒を見ることを頼まれるが、子どもの一人イアン(ウィル・シャドリー)がボブのPCからロシア当局の秘密データをダウンロードしてしまう。

やがて、彼らは巨大な陰謀に巻き込まれていき……。









ジャッキー・チェンのハリウッド進出30周年記念作です。

結婚を機にスパイから引退しようとした矢先
恋人の子どものイタズラで巨大な陰謀に巻き込まれてしまうCIAエージェントの奮闘を描いたアクションコメディです。


全盛期のジャッキーと比べると
アクションシーンが今ひとつ物足りない感じで

さらにストーリー自体もベタな感じなのですが

大人も子どもも楽しめるホームドラマ仕立てになっていて

結構良い作品だったと思います。

本作公開時ジャッキーは56歳!
身体がめっちゃ動いているし
見た目も若々しいですね。



この人のポリシーや背景は置いといて

幼少期からずっと観てきたジャッキー映画はやっぱり面白いし大好きです。


敵の女ボス(タチアナ)役の女優さんが70年代っぽくて素敵でした。



お時間があればどうぞ。



テロ、ライブ

2013年の韓国映画です🇰🇷

監督はキム・ビョンウ。




国民的アナウンサーとして活躍していたが、ある不祥事でテレビ局からラジオ局へ飛ばされてしまったユン・ヨンファ(ハ・ジョンウ)。

ある朝、生放送中の彼の番組に脅迫電話がかかってくる。

イタズラと思って電話を切るが、その瞬間に漢江に架かるマポ大橋が爆破される。

やがて、連続する爆破テロの犯人が脅迫電話の相手だと判断したヨンファは、彼との通話をテレビで独占生中継する。

その後、大統領の謝罪と21億ウォンの現金を要求した犯人は、ヨンファの耳に付けられたイヤホンにも爆弾を仕込んだことを告げる……。










爆弾テロリストからの犯行予告電話を受けた人気キャスターが
視聴率獲得のために犯人との通話を独占生中継したことから
テロの一部始終がテレビカメラの前で次々と展開していく様を描いたサスペンススリラーです。

ストーリー開始早々にテロが起こし
そこからはノンストップで事態が展開していきます。

テンポが良くて
ハラハラドキドキ感も満載で
面白かったです。

ビルが倒壊する映像も迫力がありました。


ラストはとても切なかったのですが
ダラダラとした後日談などなくて
ある意味潔い終わり方だったと思います。

主演のハ・ジョンウ…
良い俳優さんでしたね。



韓国の格差社会や賄賂社会、腐敗した警察と政府を痛烈に批判した作品でしたが

日本人の私たちからすれば外国のお話…といった感じで今ひとつ感情移入はできませんでした。

ただその迫力には圧倒されましたが。

お時間があればどうぞ。


ジゴロ・イン・ニューヨーク

2014年のアメリカ映画です🇺🇸

監督は主演も務めるジョン・タトゥーロ




不況で店の経営に頭を悩ませていたブルックリンの本屋店主(ウディ・アレン)は、花屋を営む友人(ジョン・タトゥーロ)をジゴロにして男娼ビジネスで金を稼ぐことを思い付く。

早速友人を説得し開業すると、クールで男前なジゴロは裕福な女性たちにモテモテ。

商売は繁盛するが、ジゴロがある未亡人(ヴァネッサ・パラディ)に恋をしてしまい……。










お金に困った本屋店主と
彼に唆されてジゴロ稼業を始めた花屋のバイト店員の凸凹コンビを主人公に
彼らを取り巻く愛とお金の人間模様を描いたブラックコメディ映画です。

ニューヨークの街並みと
ご機嫌な音楽
そしてウディ・アレンのお喋り・・・

と来たらもう間違いなく面白い作品に仕上がっているはずなのですが

本作はウディ・アレン監督作品じゃないんですよね。

なのでコメディ要素とパワーが少なめで
(エロ要素は多め)
若干消化不良な感じでした。

ユダヤ教をよく知らないとストーリーに入り込めないと思います。

ウディ・アレン監督作品は本作ほどはユダヤ色を押して来ないんだけどね。
(説教じみてはいますが)

監督兼主演のジョン・タトゥーロ
ジゴロを演じるほどイケメンじゃなかったなぁ💦



女優陣は綺麗な人ばかりで楽しかったです。




良かったです♪



お時間があればどうぞ。