キャタピラー

2010年の日本映画です🇯🇵

監督は若松孝二




勇ましく戦場へと出征していったシゲ子の夫・久蔵(大西信満)。

しかし戦地からシゲ子(寺島しのぶ)の元に帰ってきた久蔵は顔面が焼けただれ、四肢を失った姿だった。

多くの勲章を胸に『生ける軍神』と祭り上げられる久蔵。

シゲ子は戸惑いつつも軍神の妻として自らを奮い立たせ、久蔵に尽くしていくが……。










太平洋戦争の最中に四肢を失って帰還した傷病兵とその妻の姿を描いた反戦ドラマです。


戦争の愚かさと悲惨さが中心テーマなのですが

人間の罪と罰といったメッセージも込められていて

重苦しくて救いようのない作品だったと思います。




江戸川乱歩先生の『芋虫』が原案とのことですが

なんか全然違っていましたね。


それにしても寺島しのぶさんは本当にスゴイ女優さんです。


喜怒哀楽の混乱とか予測不能な感情表出・・・

こんな演技ができる役者さんってなかなかいません。

演技にどんどん引き込まれていきました。




久蔵役の役者さんも素晴らしかったですね。

唸り声だけで台詞はありませんでしたが

心情表現がとても上手かったです。



『軍神様』とか言って崇められていましたが

とんでもない男でした。


重い作品でしたが

個人的には面白かったです。


エンディングで流れた元ちとせさんの歌は余計でしたが。

もっと余韻を残した終わり方だったら良かったと思いました。


まずまずお薦めの作品です。

お時間があればどうぞ。