夜の来訪者

2015年の英BBC製作のテレビ映画です🇬🇧

原作はイギリスの劇作家J・B・プリーストリーの同名戯曲です。



1912年のある夜。
バーリング家では長女シーラ(クロエ・ピリー)バーリング家とライバル関係にあるクロフト家の息子ジェラルド(カイル・ソーラー)の婚約を祝う食事会が行なわれていた。
地方出身だが事業で成功した父アーサー(ケン・ストット)、上流階級出身で特権意識の強い母シビル(ミランダ・リチャードソン)、そして酒飲みで頼りない弟エリック(フィン・コール)も2人の婚約を心から祝福していた。
祝宴中、グール(デヴィッド・シューリスという警部が屋敷に現れ、ある1人の女性の自殺を告げる。
女性の自殺には、バーリング家の全員が関わっていた……。








何度も映画やドラマ化された有名な作品です。

バーリング家の一室で繰り広げられる会話劇です。


20世紀初頭のイギリスの格差社会や家族の問題、さらに人間の業みたいなものが緻密に描かれていて見応えある作品でした。

ミステリー作品なのですが
謎解きや犯人探しが行われる訳ではなく

ある夜突然来訪してきた警察官によって家族(+長女の婚約者)の罪と秘密が暴かれていくというものです。

最後にどんでん返しがありますが
来訪者であるグール警部が一体誰なのか?という謎が残されます。

↑グール警部役の俳優さん…
ハリー・ポッター』のルーピン先生です。
存在感がありました。



グール警部の正体…
〝Goole〟には同じ発音の〝Ghoul〟という言葉があります。

この〝Ghoul〟には『悪霊』あるいは『残忍なことをして喜ぶ者』という意味があるようです。

この人…悪魔か幽霊だったのでは?
という解釈があるようです。
そう考えればこのお話の辻褄が合います。

素直にこの作品を観れば

両親はとんでもないゲス
長男はバカだけどまだ救いようがある
長女は一番まともな人(でもお気の毒なくらいブス)
そして長女の婚約者は一見良い人っぽいけど悪人

と思います。



が…
私は自殺した女性が一番とんでもない人に見えました。
(私の心が濁っているからでしょうか?💦)
こういう振り回し系の女性って苦手です。



いろいろな見方ができる作品です。
かなりお薦めです。
是非‼️